I. 始原生殖細胞の胚内制御機構 生物はなぜ連続的な存続が可能なのでしょう。それは「生殖」という、生命を特徴付ける根源的な性質によります。そしてこの生殖を担うのが「生殖細胞」です。この細胞、非常に重要であるがゆえに個体の一生を通じて大切に保護される必要があります。我々は、どのようにして生殖細胞が体の中で守られているのか、生殖細胞の本質とは何かといった問題に興味を持ち、鳥類胚の強みを活かした独創的な解析系を駆使することで日々これらの問題に取り組んでいます。
II. 四肢形成から器官発生の普遍原理を見出す また、我々は四肢 (手足) 形成をモデルとして器官発生の仕組みを解き明かすことも目指しています。具体的には、本来四肢を作らない細胞種から、ダイレクトリプログラミング、3次元培養系を駆使して、四肢を人為的に再構成させようとしています。その試みを通して、何が四肢前駆細胞を運命づけるのか、また四肢のパターニングにはどのような因子が必要かなどといった問いにアドレスします。 研究室HPはこちら