地惑磁力線渋滞による電位差飽和
宇宙天気の指標である極域の電位差が飽和する現象が知られていたが、その原因は電離圏中の伝導率にあると言われてきた。今回地球磁気圏の数値シミュレーションにより、電位差の飽和現象が、太陽風に伴う磁場と結合した地球の磁力線の輸送が滞ることで起きることを示した。
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宇宙天気の指標である極域の電位差が飽和する現象が知られていたが、その原因は電離圏中の伝導率にあると言われてきた。今回地球磁気圏の数値シミュレーションにより、電位差の飽和現象が、太陽風に伴う磁場と結合した地球の磁力線の輸送が滞ることで起きることを示した。
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異なる4つの基と結合したケイ素原子は不斉ケイ素原子と呼ばれ、それを含む化合物には1対のエナンチオマーが存在する。だが、片方のエナンチオマーを選択的に合成することは困難であった。化学専攻修士課程2年の安富さんらは、イリジウムを含む触媒を用いて、不斉ケイ素化合物の高選択的な合成法を確立した。
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高等植物の葉緑体は、葉が発生して成長するのにともない原色素体という未分化の細胞から分化する。その分化過程のうち、進行が速すぎてこれまでよく観察できなかった葉緑体分化の初期段階を、イネの幼苗をもちいることで段階的に観察することに成功した。
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宙空環境研究センターの池田研究員らは、オーロラ嵐に伴って発生する電磁波を電離圏で捉えることに成功し、その特性を解明した。新たに構築したFM-CWレーダーによる電離圏電場観測システムを利用したもので、電磁波動現象を電離圏で捉えるのは世界初という。
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宇宙の遥か彼方で明るく輝く活動銀河中心核を見つけ研究することは、宇宙の進化の初期段階を知る手がかりとなる。物理学科の高妻研究員らは、近赤外線波長での天体の明るさ(等級)から求めた色を利用し、簡易的に活動銀河中心核を見つける方法を確立した。
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多重ゼータ値の間には巡回和公式と呼ばれる公式が成り立つことが知られているが、その証明方法はこれまでひと通りしか知られていなかった。本研究では、この巡回和公式を代数的に捉え、“川島関係式”と呼ばれる公式に帰着させることで解析法によらない普遍的な証明を与えた。
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脊椎骨などに分化する体節が、発生の過程において一定の時間間隔で形成されるには、細胞間で「体節時計」の同調が必要である。この体節時計の同調は、細胞のランダムな移動によって促進されることが分かった。
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現在発見されている素粒子の中で、唯一質量の分かっていないニュートリノに関して、余剰次元空間中の重力の影響を考慮したニュートリノ質量の理論値の計算がシンプルに行えるようになった。
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花粉を運んでもらう動物の活動する時間帯に合わせて花を開く植物では、花を開く時間帯はごく少数の主要な遺伝子で制御されていることが明らかとなった。
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生物の体の中で重要な役割を果たすリン脂質はほとんど水に溶けず細胞膜(リボソーム)などの集合体を形成する。一方で水に溶けやすいリン脂質は洗剤と類似のミセルなどの集合体を形成する。化学科の高城さんは、これら二つのタイプのリン脂質の混ぜる割合によって、集合体の構造が段階的に変化することを明らかにした。
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