令和6年8月8日(木)、九州大学理学部先端自然科学講演会及び福岡県高等学校理各部会夏季研修会を九州大学伊都キャンパスにて実施しました。本会は、県内の高等学校にて理科を担当する教員を対象としたリカレント教育として平成17年度から夏季に実施しており、今回は37名の高校教員が参加しました。参加者は高校で担当する教科ごとのグループ(物理学科・化学科・生物学科)に分かれ、最新の研究に関する講演を聴いた後、地球惑星科学科を追加した4つのグループで研究室等の見学を行いました。
講演及び見学を通じて、最先端の研究内容と研究設備に触れていただき、大学教員に研究室見学の中で直接質問すること等で、最新の科学に関する情報を共有することができました。また、九州大学理学部が独自で行っている、意欲・能力ある高校生を未来の科学者に育てるための取り組みであるエクセレント・スチューデント・イン・サイエンス育成プロジェクト −ESSP ver.2−も見学のコースに含め、本学理学部の魅力ある取り組みを発信する一つのきっかけとなりました。
見学後に開催した懇談会では、大学教員と高校教員が積極的にコミュニケーションを取ることができ、有意義な意見交換ができました。
高校生を対象とするイベントは数多く開催いたしておりますが、今回は高校教員との連携強化を目的としたイベントでした。今後も、様々な切り口でのイベントの実施等を通じ、積極的に理学部へ進学する高校生や研究者の卵の育成に取り組むとともに、高校教育の充実にも貢献して参ります。
台風の影響があった昨年と比べ、今年は天候にも恵まれて、多くの高校教員の方々がお集まりくださいました。熱心にご参加下さり、誠にありがとうございました。講演会で最先端の研究をお伝えし、見学会で研究の現場をご覧いただいた後、懇談会では大学の教員側が高校の様子を教えて頂きました。この会がより緊密な高大連携を生み、若い世代の育成の充実に繋がれば嬉しく思います。
令和5年度より、研究現場の見学会を設けさせていただきました。高校教員の方々からの評判も良く、この流れを継続したいと思っています。懇談会の場では、リカレント教育の流れから生まれた高校側と大学側の接点を活用した連携強化を望む声をいただき、協力いただいた各学科の先生方の努力が着実に成果を生んでいることを実感できました。今後はこの流れを学部全体に拡げていきたいと考えています。