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● マグマ内に溶けている水分の量
と溶岩噴出の様子
普賢岳噴火の場合,
マグマに含まれていた水の量が
1%弱と少なかったために,
気泡を含んだ溶岩は
山頂にドームをつくる
ことになりました.
水の量がもっと多かったら,
マグマは上昇しながら発泡し,
気泡は拡大して
ピナツボ火山に見られたような
大爆発を起こした
かも知れません.
下の 図2,図3は
溶岩噴出開始日(
1991.5/20)
から日数が経つに従って
噴出する溶岩の中の
気泡の割合の変化を
示しています.
図3 からわかるように,
普賢岳から噴出した溶岩
に含まれる気泡の割合は,
噴火期間を通して
平均的にはほぼ一定で,
体積にして約20%
だったことが分かります.
ただ1つの例外は,
溶岩噴出開始23日目の
6月11日に,
極めて小規模の爆発が
観測されています.
この時放出された噴石は
密度1000kg/m3の軽石で,
気泡の割合は60%にも
達していました(図2).
爆発はこの1例のみでした.
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