前兆 3-2: 噴火 (水蒸気爆発) の前兆現象 (その1)

第3部目次
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 1989年11月21日から 22日にかけて, マグマ溜まりが潜んでいると 考えられる雲仙西側山麓の 橘湾(千々石カルデラ)で, 地震 が群発を始めました. 震源域は次第に東側へ 拡大し,翌1990年7月には 普賢岳一帯で, 最大M4.9,震度3 を記録するとともに,マグマの 胎動を示唆する 火山性微動検出されるようになりました.
 その後,起伏はあるものの, 火山性微動の 発生頻度は増えました. また,普賢岳直下付近を 通過する地震の波に 減衰が見られたり, 普賢岳一帯で発生する 地震の起き方は, マグマの上昇による 内部圧力の急増を 示すようになりました.
 このような現象から, 噴火へ向かって 地下の活動が 活発になっていることが 認められるようになりましたが, いつ噴火するか 日時の特定はできませんでした.
 このような切迫した 地下活動の状況は, 1990年11月17日の 熊本日日新聞朝刊で 「雲仙,噴火活動か」 と報じられましたが, 噴火はちょうどその日に 始まりました.


  [地震] ならびに [火山性微動] の発生頻度の推移

 

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