九州 4-4: 九州の地震活動

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 九州で発生する地震は, 深さ30kmよりも浅い 地殻内の地震 と, フィリピン海プレート (九州東方沖の海底)の 九州下への沈み込み に伴う地震に分けられます.

 地殻内の浅い地震は, 別府付近から 九重・阿蘇山を経て 雲仙・天草灘に至る 地域(別府−島原地溝帯)と 有明・八代海沿岸で活発です. また,最近では鹿児島県薩摩地方多発しています. これらの地震の多くは, 九州の地殻が南北ないしは 北西−東南方向に 伸張しつつあることを 示しています.

 プレートの 沈み込みに伴う地震は, 日向灘から九州内陸下かけて次第に深さを増しながら 発生していて, 震源分布は沈み込む 海洋プレートの 形状を表していると 考えられます. 日向灘ではマグニチュード7級 の大地震が10数年に1度は 発生し,津波を伴うことも あります.

  九州地区地震情報のインターネットによる公開


  深さ30kmよりも浅い地震の分布
 



  1992〜1994年における全ての震源分布
 



  フィリピン海プレートが 沈み込む方向の断面図
(上図のAの部分:九州北部)

▲は活火山. 九重・阿蘇・霧島・桜島等の 火山列(火山フロント) の直下では, 沈み込む海洋プレートの 深度は100〜150kmに 達しています.
沈み込むプレートに沿って 地震の震源が分布している 様子が明らかです.
 



  フィリピン海プレートが 沈み込む方向の断面図
(上図のBの部分:九州南部)

▲は活火山. 九重・阿蘇・霧島・桜島等の 火山列(火山フロント) の直下では, 沈み込む海洋プレートの 深度は100〜150kmに 達しています.
沈み込むプレートに沿って 地震の震源が分布している 様子が明らかです.
 


トップ 震源決定とインターネットによる公開

 衛星通信等を使って 集められた地震波形は, コンピュータによって 自動で,または手動で 震源の位置発生時間規模(マグニチュード) が決定されます. これらのデータ処理結果は 地震予知連絡会や 火山噴火予知連絡会 に報告されるとともに, 貴重なデータとして 研究に使われます.
 これらのデータの一部は, 最近急速に発達してきた インターネットを介して 一般にも公開されています. また,他大学や研究機関, 防災機関から発表される 地震データも インターネットで 閲覧できるようになってきました.

 九州地区の地震発生状況が 30分毎に自動更新され, インターネットで公開されています.
 アドレスは http://www.sevo.kyushu-u.ac.jp/%7Ehypo/hypomap/ です.
 

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